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異彩を放つ高価そうなバッグ

梅雨入り前の五月初旬のある日、会社のロッカールームに高さ150cmはあろう大きなバッグが置いてあった。ゴルフバッグ(キャディバッグと呼ぶと知った)である。いかにも重そうで高価そうなそれは、手提げのビジネスバッグが主流の社内では異彩を放っていた。

そこに手洗いから戻ったらしい上司が現れ、それを手にした。私が「『上司』さんのだったんですね。」と聞くと彼は自慢げに答えた。前日に社内でゴルフについて話していたところ、通りがかった他部署のご年配の社員から「自分はもうできないからあげるよ。」と言われたそうだ。

大事に使われていたであろう、まだまだ現役そうなそれを開けると中には、大きさや形が様々なゴルフクラブがびっしりとそろっていた。中古とはいえ、ウン万円はしそうなそれを手に上司は子供のようにはしゃいでいる様子だった。

すると、早速その日打ちっぱなしに行くという。「一緒にどうか。」と誘われたので、何事も経験だと一緒に行くことにした。

 

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初めての打ちっ放し

ゴルフ場には打ちっぱなしの施設と、ショートコースがあり、どちらも仕事終わりのサラリーマンでにぎわっていた。まず受付で会員登録を済ませるとなんと一本ゴルフクラブが貰えた。よく見ると8と数字が書かれているそれは『8番アイアン』。なんかテレビで聞いたことある!などと思いつつ、プリペイドカードとグローブを買って打ちっぱなしに向かった。

施設は二階建てになっており、一階はよりコースでの実践を想定した打ち方ができるそうだ。今回は一回が埋まっていたので二階で打つことになった。二階は二階で高さがあって気持ちよく打てそうだ。

 全くの初心者の自分はひとまず上司からグリップの握り方から教わる。まず野球のバットのように根元から左手、右手(左打ちは逆)と持つがこの時右手の小指と左手の人差し指を重ねる(またはクロスさせる)のが一般的だそうだ。

一度打ってみろとのことなので、そのままボール目掛けて振ってみる。

・・・空振り。

ボールにかすりもせず空を切ったアイアンを戻し、上司を見るとにっこり笑っていた。「やると思った。」と。ご期待に添えたようで何よりである。

今度は力を抜き、振りかぶりを小さくして、インパクトの瞬間までボールから目をそらさずにとアドバイスを貰いもう一度。

・・カスッッ。

と音を立てボールは目の前を弧を描いて落ちていった。クラブがボール上面をかすり跳ね上がったようだ。

上司は「当たった当たった。その調子で頑張れ。」と言って自分も打ち始めた。

流石に何度も来ているのだろう上司は貰ったばかりのクラブを使いこなし、150200と距離が書かれたグリーンまで軽々飛ばしていた。

負けじと打ってみるがこれがなかなかきれいに飛ばない。ボコッと音を立てクラブを地面に当てながら打ってしまったり、当たったと思えばあさっての方向に飛んでばかりだ。しかしこれが面白い。きれいに飛ばないのはなぜだろう、周りのうまい人と何が違うのかとワクワクしてくる。そうこうしていると閉店の時間になった。気づかぬうちに200発以上打っていたようだ。

片付けを終え、帰路につくと上司は「フォームはだんだん出来てきたから、もう一回打ちっぱなししたら今度ショートコース行ってみよう。」と言ってくれた。

 

ルールを学ぼう

家に着いても初体験の興奮が冷めなかった私は、ゴルフの動画を漁った。動画の中の人はとても簡単そうに軽々と振っているのにヒットした音がきれいに響いていて憧れた。

色々観ているとプロの中継動画などで、パーファイブやらバーディーやらルールらしきワードが多く出てくる。今後ショートコースなどに出た時にも必要かと思い、ルールの勉強をしておくことにした。

 

学んだことを軽くまとめる

・ゴルフはより少ない打数でホールに入れたほうが勝ち。

1ゲーム18個のコースを周る(ショートコースは小さなコース9)

・スコアのつけ方は『ボールを打った回数』に『ペナルティ』の点数を加えて計算。より少ない点数を目指す。

 

パーファイブやバーディーはスコアの呼び方だった。パーはそのコースは何打で入れなさいという基準となる数。パーファイブなら5打以内に入れましょうという意味だ。バーディーはパーよりも一打少なく入れたことを指す。パーファイブのコースで4打で入れたらバーディーである。

基準のパーがどれだけの難易度なのか体験してみないと分からなそうであるが、プロの試合はバーディーをどれだけとれるかが勝負らしく、そうそう上手くいくものでは無さそうだ。

 

最後に


コロナ禍で個人競技のスポーツが盛り上がりを見せていた中で、20214月に松山英樹選手が日本人初のメジャー制覇を遂げ、ますます注目されつつあるゴルフ。私もこの波に乗ってより楽しめるよう技術と知識を高めていこうと思う。

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