筆者の娘(6歳)は自閉症スペクトラムで、特に真夏と真冬に体調を崩しやすくなります。

その理由の一つに、自分で体温調節をするのが苦手だからです。

服のこだわりも強いので、季節に関係なく着る服を選んでしまうこともあります。そのため、熱中症や風邪をひかないように周囲の声かけが必要不可欠です。

 

特性がわかる前は、真夏でも涼しそうな顔でいるので、暑さに強いのだと思っていました。しかし、暑さや寒さに鈍感なだけだったのです。今は意識的に、こまめな声かけを心がけています。

 

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なぜ、発達障害の子どもは体温調節が苦手なのか?

発達障害と一括りにしても、それぞれ特性も異なるため、一概に言えない部分もありますが、大きく分けて以下のような理由が考えられます。

 身体機能が未熟なため

身体機能が未熟な場合、体温調節がうまくできないことがあります。発汗機能がうまく働かず、汗をかいて体温を下げることができず体内に熱がこもってしまうことがあります。

 

感覚過敏、感覚鈍麻があるため

感覚過敏、感覚鈍麻がある場合、外の気温を極端に感じやすい、または極端に感じにくいということがあります。

感覚がとても過敏であることを感覚過敏、反対にとても鈍感であることを感覚鈍麻と言います。どちらもそれらが原因で生活に支障がある程度のことを指します。

 

手先が極端に不器用で、自分で服の調整ができないため

服の着脱が苦手な場合、体温の変化を感じ取っていても、そのままにしてしまうことがあります。

 

周囲へ自分の状況を伝えることが苦手なため

自分の体調の変化を感じ取っても、それを周囲へ適切な言葉やタイミングで伝えられないことがあります。言葉の遅れや、コミュニケーションの課題がある場合、周囲へ自分の状況を伝えられず、我慢してしまうことも考えられます。

 

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気に入った服を年中着ようとする娘

娘の場合は、ボタンをはずすなどの細かい動作が苦手なので、極力自分で着脱しやすい服を購入するようにしています。

また、服の素材などの触覚過敏がある反面、暑さや寒さを感じにくい感覚鈍麻もあります。そのため、一度気に入った服は毎日のように着ようとしたり、夏でも平気で長袖を着て外出しようとしたりします。汗をだらだらかいていても、外の気温にあわせて服を調節したり、涼しいところで休んだり、自分で判断するのが苦手なので、周囲がこまめに声をかける必要があります。

 

対処方法【娘の場合】

熱中症予防や体調管理のため、冷たい飲み物を定期的に飲むよう促したり、本人のお気に入りの帽子を用意して外出時にはかぶるようにしています。

 

また、季節にそぐわない服は本人の目の届かない場所に隠してしまい、できるだけその

日の気温に合った服装ができるようにしています。そのため、定期的に服の整理を行い、

娘が選択しやすいように配慮しています。

 

しかしながら本人のこだわり部分を尊重してあげたいという気持ちもあります。例え

ば、必要以上に重ね着をしようとしても、さほど問題なければ本人の意志を尊重する

ようにしています。

お互いの落としどころを見つけて、臨機応変に対応していくことが必要でしょう。

 

まとめ

娘のように暑さや寒さに鈍感な子どももいれば、逆に暑さや寒さに敏感な子どももい

ます。どちらもその時期に合った適切な体温調節をするのが難しい状況と言えます。

 

とはいえ、体温調節が苦手な原因は、一人ひとり異なります。その原因を見極め、その子にとって心地の良い状態を見つけていくことが重要です。

 

なかには、自分の状態に気づいていない場合や、気づいていても周囲がわかるように伝えられない場合もあります。大人が子どもの状態を観察し、まめに声をかけて体温管理をしていく必要があります。

 

また、体温調節がうまくできないとストレスにもなります。娘もそうですが、身体の不

快感が癇癪に繋がることもあります。できるだけ未然に防げるように、こまやかな対応

が大切です。

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